秋を彩る紅葉をより綺麗に写す!紅葉写真撮影のための知識とテクニック

この記事を読んで分かること
  • 紅葉に関する基礎知識
  • 紅葉写真に生かせるテクニック
  •  紅葉撮影にあると良いアイテム

色づく山は、秋の最高の被写体となります。しかし、なんとなくその色が綺麗だからといって風景を漠然と撮ってしまいがちではないでしょうか。

紅葉のある風景は、一眼レフでしか出来ない切り取り方次第でとても印象的に撮影することが出来ます。

自分にしかないような視点の撮り方をすることで、秋の思い出をより鮮やかに、印象的に残す方法を今回の記事から参考にしていただけたら幸いです。

木々が彩る日本の秋

緑盛んな夏が終わり、だんだんと肌寒い気温になるにつれて木々は最後の彩りを見せるようになります。燃えるように鮮やかな紅葉は毎年多くの人の目を楽しませてくれます。

朝焼けの富士と前景を彩る色づいた木々。朝一番の光を浴びる紅葉は最も良い色づきをします。

撮影地は富士山撮影では有名な山梨県 新道峠。

 

真っ赤に染まった大カエデ。夏までは他の木と変わらない色をしていた木も、紅葉の時期には見事な主役になることも。

撮影地は長野県 乗鞍高原。

 

朝日に照らされ黄金色に輝くカラマツと雲海に浮かぶ富士山。

落葉針葉樹であるカラマツは早い時期から色が変わり始め、緑色から黄色、オレンジ色へと色を変えていきます。

カラマツは北海道と長野県や山梨県に多く植えられており、山いっぱいに植えられている場所では見事なオレンジ色の山肌を見ることが出来ます。

撮影地ごとに変わる紅葉の時期を知る

紅葉のシーズンは北の地方や内陸の方から順にやってきます。

お住まいの地域や撮影に行きたい地域での紅葉のベストシーズンを今一度確認してみましょう。

例年の紅葉の見頃
地域 時期
北海道 10月
東北地方 11月中旬
関東地方 11月下旬
中部・北陸地方 11月下旬
関西地方 12月上旬
中部・四国地方 11月中旬
九州地方 11月下旬

上の表にある時期は平地での目安なので、標高が高いスポットなどは数週間これより早く紅葉が始まります。

気候条件の違いにより年によっても紅葉の時期は左右するので、撮影を検討する際は各地の紅葉の情報はこまめにチェックするようにしましょう。

平地では紅葉が始まっていなくても、山の上では紅葉真っ盛りだったりします。

レンズの焦点距離別に見る紅葉写真の撮り方

ひとくちに紅葉の写真と言っても、たくさんの撮り方があります。

今回は、レンズの焦点距離の観点からどのように紅葉写真が撮れるのか考えていきます。

※レンズの焦点距離は35ミリ換算で表示します

広角

15㎜で撮影。広い画角を駆使し地面から空までをまんべんなく写しこむことが出来ます。

紅葉は木にある葉っぱだけで無く、落葉した葉っぱにも目を向けると面白い写真が撮れます。

 

臙脂色に染まった渓流の風景を24㎜で撮影。渓流にかかった吊り橋の上から俯瞰するように広く風景を写しました。

川辺に敷き詰められた落ち葉が鮮やかです。撮影地は山梨県の大柳川渓谷。

 

こちらは35ミリで撮影。少し離れた所にある滝を広く写しています。シャッタースピードを1/2秒と長めにすることで水流を滑らかに描写。

撮影地は西沢渓谷。

目で見た風景を自然な大きさに写すなら35~70㎜くらいの標準の画角が向いています。上の写真は50㎜で撮影。

撮影地は長野県 白馬五竜

 

岩にしたたる清水と張り付くモミジ。望遠気味の画角でスナップ風に印象的な紅葉を切り撮っても良いですね。

 

こちらも望遠気味で撮った吊り橋と紅葉。圧縮効果によって木々をぎっしり入れつつ吊り橋の消失点を入れることで遠近感を残しています。

こちらも撮影地は大柳川渓谷。

 

150㎜で撮影。色づき始めた木々と雨の中を歩く人々。圧縮効果を効果的に用いる事で2つの要素を印象的に写し込めます。

光の状態と紅葉の見え方

風景写真を撮るときに重視したいのが、光のコンディションです。

同じ風景でも、光の状態が変わると同じ風景とは思えないくらいに表情を変えます。

こちらは撮影者の背後に太陽がある順光の状態。

紅葉自体の発色が良く見えますが、立体感に欠ける描写になってしまっています。

 

こちらは被写体に対して横から光が入り込んできているサイド光の状態。

山の木々や岩壁の立体感がしっかりと伝わってきます。

しかし3時くらいの時間帯のためまだ太陽が高い位置にあるのでまだあまり影が大きく出ていません。

 

夕方になるとさらに日が低い位置に来て、陰もはっきりと出てきます。

風景に表情が最も豊かになる光線の状態になる時間帯は積極的に狙って聞きましょう。

また朝夕は光線自体が暖かい色味をしているので、より紅葉の色が強調される時間帯でもあります。

光の状態の見方をはじめとする風景写真について、より詳しくはこちらの記事へ。

一眼レフ初心者に知って欲しい、作例で学ぶ本気の風景写真の撮り方!

PLフィルターで葉の色をより鮮やかに

太陽が出ている時間帯に木や草を見るとき、その色は木や草の葉っぱの本来の色だけではありません。葉の表面の毛や光沢による乱反射によって白っぽく見えている場合が多くあります。

PLフィルターを活用することで葉の表面の乱反射を抑え、葉の持つ本来の色をよりはっきりと出すことが出来るようになります。

新緑の緑はより濃く、紅葉の赤色もより濃く描写することが出来るのです。

紅葉撮影の際には是非持っておきたいアイテムです。

PLフィルターについて詳しくはこちら。

新緑や紅葉をより鮮やかに撮る!PLフィルター活用法!

紅葉の色合いをより鮮やかに!スマホでも出来るレタッチテクニック

紅葉は目にはとても鮮やかに見えますが、撮影時のコンディションや撮影方法によってはその本来の色を再現できいことがあります。

鮮やかな風景の「記憶色」に少しでも近づけるためのレタッチ方法の一例を紹介します。

まずこちらは下の写真。全体的に暗く、彩度も低い写真となってしまっています。

まず始めに明るさを調整していきましょう。

全体的に明るさを持ち上げつつ、雲の部分がかなり明るくなってしまうのでハイライトを大きく抑えておきます。

次に、紅葉の色合いをより主張させるために色合いを調整していきます。

色温度と色合いを、紅葉の色と同じ方向に持ち上げます。このとき、紅葉以外の要素の色がおかしくならないように注意しましょう。

悪い例として、紅葉の色を強調しようとしすぎて色温度を上げすぎてしまった物がこちらとなります。

木々や山肌は鮮やかな紅葉の色になってはいますが、空の色が色あせたようになってしまっています。

色合いを決めるときは、写真全体を見て調整するようにしましょう。

次に彩度を調整します。先ほど強調した紅葉の色をさらに際立たせるのと同時に、それによって色が薄れてしまっていた空の青色を取り戻します。

基本的な調整はここまでとなります。

Lightroomを使うことが出来るなら、かすみの除去などによってより自然に風景の色合いを引き出すことが出来ます。

Before

After

レタッチで紅葉のある風景の写真は大きく印象を変えることが出来ます。

是非自分好みの色合いの出し方を見つけてみて下さい。

 

私は普段スマートフォンではLightroomCCとGoogleフォトでレタッチを行っています。クラウドが使え、手軽にいろいろな要素を調整できるのでオススメです。

 一眼レフで撮る紅葉、まとめ

紅葉の基本情報から紅葉の撮影方法まで、心得ることは出来ましたでしょうか?

桜のシーズンと同じように、紅葉も一瞬で過ぎ去ってしまう被写体の1つです。早い段階から良く下調べをして、自分の見たい撮りたい紅葉スポットを一番綺麗なコンディションで撮れるように備えると良いでしょう。

ちなみに私のおすすめ紅葉スポットは、作例でも出てきた山梨県の西沢渓谷です。